70回生職業講演会
 10月29日(木)の午後、18名の講師をお招きして職業講演会を開催しました。
 
 70回生1年生では、進路学習テーマである「職業研究」を通して、自分の将来についての在り方、生き方を考えさせています。数多くの職種について学び、それぞれの分野でのやりがいや厳しさを知ることによって「働く」ということについてさらに興味・関心を持たせ、生徒たちの進路に対する意識を高めたいと考えています。
 
 具体的には、夏休みの課題として、身近な人への「職業インタビュー」を実施し、「職業研究レポート」を作成しました。2学期のLHRでは、発表・討議をとおして、自分が調べた職業とは異なる職業についても考えを深めました。そしてこの「職業講演会」では、様々な職種の方々から実際に職業についてのお話を伺う貴重な機会となりました。何事においても、「プロ」の話には説得力があり、その方の意欲・情熱といったものがこちらに伝わってきます。また、仕事の内容だけではなく、職業観・人生観に直接触れたことで、仕事に対する生徒たちの意識も徐々に確立されつつあるのではないでしょうか。
 
 これから普通科の生徒には、「文理選択」というひとつの岐路が待ちかまえています。この講演会の経験をもとに、是非主体的に考え、行動してもらいたいものです。

 【講師の方々の職種一覧】
営業(海外勤務)、CA、弁理士、新聞記者、税務署事務官、司法書士、税理士、研究職(機器)、研究職(製薬)、放送・番組制作、スポーツトレーナー、歯科医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、大学準教授(宇宙物理学)、製造業
 
 【講演風景】
 
 
 
 
 【生徒感想文の抜粋】
 
営業のお話を聴いて

 本当に興味深く、楽しい講演会でした。私は外国での仕事に興味があり、今回のこの講演を受講しました。インドで実際に自分が働いている姿を想像しながら講演を受けてみると、1時間中ずっと心躍っていました。私がインドと日本の違いで一番印象に残っているのは宗教の違いです。特に、カースト制度で身分の低い人が、人の生や死に関わる仕事やゴミ処理の仕事をするというのが印象に残っています。日本は宗教に対して厳しい規制がない国柄なので、宗教の違いに一番違いを感じました。宗教や食文化、人々の生活、歴史などを知ったうえで接していくことが大切なんだということを学ぶことができました。情報化社会においては、私たち高校生でも国際理解を深めていくことができると思うので、将来に向けて多くのことを学んでいこうと改めて感じました。また、将来海外で仕事ができるよう、英語の勉強に一層力を入れていきたいと思います。
 
 宇宙物理学のお話を聴いて

 僕はもともと宇宙にとても興味があったのですが、「宇宙物理学」とはどのような学問なのだろうかと疑問に思いお話を聴いていると、X線を使った太陽の観測や、ブラックホールの研究など、とてもおもしろい学問領域であることが分かりました。
 「研究者」という職業にも、今まで以上に関心を持ちました。特に、誰も知らないことを自分が初めて発見することは、とても楽しくうれしいことだろうと思いました。自分の興味がある分野をとことん研究することは、僕にはあまり向いていないと思っていましたが、今日のお話を聴いて、研究者になってみたいと思うようにもなりました。自分の作った人工衛星が、自分の上空を飛んでいるということを考えると、誇らしいことだろうと思いました。
 
 看護のお話を聴いて

 今日はとてもためになるお話が聴けてよかったです。この講演を聴いて、より看護師になりたいという気持ちが高まりました。特に、患者さんに応じたコミュニケーションをとること、メリハリのある生活を送ること、些細なことに気付ける鋭い観察力を持つということが心に残りました。私は普段おおざっぱで適当なところが多いので、日常生活から変えていきたいと思いました。周りのことをよく見て、素早く変化に気付けるような人になりたいと思います。そして、患者さん一人ひとりと丁寧にコミュニケーションをとれるようになるために、他人を気遣うことができるよう、思いやりの心をもって行動したいと思います。今日のお話を聴き、やはり仕事をするということは大変なことだと分かったけれども、高校のうちにしっかり勉強して、優しくて判断力のある看護師になりたいと思いました。