70回生進学講演会

『第一志望合格に向けて、高2の今からできること』

駿台予備学校神戸校 
校舎長 恒川久仁子先生
10月16日(木)



 駿台予備学校の恒川久仁子氏をお迎えして、 進路講演会を実施しました。恒川先生は、駿台予備学校で長年に わたって受験生の指導に携わってこられ、現在は、神戸校校舎長 として多忙な日々を送られています。豊富なデータをもとに、最 近の入試動向、受験(教科)指導、模試の活用や振り返り、答案 の書き方、受験に向けての生活指導や心構え(生徒・保護者共)、 大学と就職の実態など、約90分間にわたって熱く語っていただ きました。生徒も、普段聴くことの少ない刺激的な内容にメモを取りながら必死に耳を傾けていました。「第一志望届」作成にむけて、2年生のこの時期にこそ傾聴に値する内容でした。
 

【講演のポイント】

☆最近の入試動向
 
①「入りやすい大学」ではなく、難関大に挑戦する意味、価値。現在は、「受験生が行きたい大学を選ぶ時代」(お父さん、お母さんの時代とは違う)  
②第一志望校を安易に決めない。また、変更しない。⇒大学の退学率との関係  
③難関国立10大学は、「募集人員の増加」が「志願者数の伸び」を上回っている。⇒チャンスが広がっている。いつか頑張るなら、今頑張れ。


☆高2の今からやるべきこと
 
①受験勉強について、合格者が最も多いのは、「高2の2学期からスタート」。逆に、浪人生の6割は、高3の4月スタート。  
②高校の授業や課題をしっかりやることが肝要。特別な勉強や難しい問題にチャレンジするのは不要。特別なことをした人は遠回りをしている人が多い。  
③「起床時間」「夕食時間」「お風呂の時間」「就寝時間」の固定化は重要。家族の協力も要請すること。  
④スマホの使用頻度とセーブ方法
(例)・Lineの未読、既読のしがらみにとらわれていると足元をすくわれます。(30分・千葉大)     
・友達とは20時過ぎたら、何がっても返信しないと決めた。(60分・東京工業大)  
⑤第一志望に受からない生徒とは?   
・言い訳が多い 
・自分のスタイルに固執しすぎ 
・根拠のない自信 
・諦めやすい 
・周囲に流 されやすい 
・志望を高く持たない 
・安易に志望を下げる


☆模試活用法
 
①A,B判定以外は合格しないは間違い。「D判定以下だった人もこれだけ合格している」実態に注目。  
②模試は、「間違えた問題にお金を払っている」と捉えよう。⇒復習の重要性  
③入試は、みんなが取れているところを落としたらOUT。まずは、全国平均点以下の分野をチェック   し、そこから手を付けていく。ここを見直すことで、合格レベルは見えてくる。


☆現役合格に向けた学習
 
①英数国は短期攻略が効かないので、毎日取り組む。苦手意識を持ったままで3年にならないこと。     
②得意科目がなくても苦手がない人(BBB)の合格率は高い。「得意科目で苦手科目をカバーしよう」、危険な考え方。  
③現役は最後まで伸びる!安易に志望を下げないことがいかに大事か。センター後の約1か月、志望てモチベーションを下げないでほしい。納得の受験を。   
④国公立の後期日程まで粘る。後期日程の欠席率の高さ。前期日程が終わったその日から後期日程の勉強を始める

【生徒感想文】

◇今回の講演会はとてもためになるものだった。高校に入ってから今まで、将来のことについて深く考えたことがなかった。だから今になっても将来のことがぼんやりしているのだ。そろそろ勉強というものに真剣に向かい合っていきたい。話にもあったように、復習することで確実に基礎が身につくと感じた。

◇今回の講演会では、自分にとって大学合格へのモチベーションを高くするよい機会になった。先生の一言一言が胸に突き刺さり、今のままではいけないな、と思った。特に印象に残ったのは、「得意科目で苦手科目をカバーしない」ということだ。

◇模試の活用方法が印象に残っている。私も「判定しか見ていない、結果に一喜一憂する」人なので、次の模試では恒川方式で、もっとリアルなデータや講評を分析したいと思う。努力の仕方にも工夫がいるのだということを再認識しました。

◇普段の生活態度や提出物をしっかり出す人とそうでない人で一番大切な入試の時に結果が出る(差が出る)ということに印象を受けました。勉強の成果がすぐ出ずにやる気を失くしてしまうこともよくありましたが、学習成果は直後ではなく、かなり先になってやっと目に見えるようになると聞いて、このままではいけないと思いました。

◇得意科目を作らなくても普通レベルまで上げたらいい、みんなのとれる問題を落とさない、本当に行きたい大学を志願する、高校での学習を疎かにしないなど、大学受験に対する大きな壁を小さくしてくれたように思う。それだけに、今この時期を頑張っていこうと思った。

◇大学進学は、就職やその先の未来にまでも影響する人生における大切な決断で、決して疎かに考えてはいけないんだと思いました。自分が行きたいと思える大学にこだわりたい。今の努力が半年後、一年後に自分の力になることを信じて、日々の授業を大切にしながら過ごしていきたい。

◇センター試験の判定などについて学ぶ機会になりました。実際の予備校生の数値をみることができ、データから詳しく説明していただいたので、私の今の偏差値だけで大学を諦めることはないと気づきました。この時期から受験を意識して学習に取り組めば入試に間に合うということなので、やる気を高めていこうと思います。

◇今は第一志望に全く手が届かない状況で、日々自分との戦いだけど、コツコツ毎日「続ける」ことを大切にしたい。志望大学を落とさなくていいように、将来の自分のためにも今頑張れることから逃げないようにしていきたい。合格者と不合格者の事例を聞いて、自分はどうなのか見直す時間になりました。

◇2年生のこの時期にこういう話を聞けて本当に良かったです。私は自分の性格が心底嫌いです。ケータイに依存したり、簡単に目標を下げたり、やる気が出なかったり、有言実行ができなかったり。今日の話を聞いて、あらためて自分の気持ちを整理し、中間考査が終われば、もう一度真剣に自分の進路と向き合います。

◇行きたい大学・学部があります。この前の模試判定はかなり低かったです。え・・・大丈夫かな?目指していいんかな?と悩んでいた時でした。しかし今日の話を聞いて、A判定でないからこそ、目指すのかと思いました。まだまだ遠いところにある第一志望ですが、そこをゆずらず勉強して、とにかく量、回数を重ねることだと思います。この時期に、このような講演を聞けてよかったです。

◇今回、予備校生の具体的なデータを見て、本当に判定にとらわれる必要はなく、自分の努力次第で行きたい大学に行けるんだと感じたと同時にやる気もわいてきました。恒川さんの話を聞いて、高2の今からでもできることは山ほどあることが理解できました。

◇土日に一週間分の予習をして、平日は復習をする。一日最低でも5分はその日のノートを見直すというスタイルが自分に合っていると思ったので、中間考査後さっそく実行していきたい。

◇驚いたのは、不本意入学のことです。せっかく入学したにもかかわらず、自分のビジョンとのギャップや大学の方針についていけないという理由から大学を辞めてしまう学生が多いようです。今からしっかり大学について調べ、自分のしたいことと大学の方針が合致しているかを慎重に検討すべきだと思いました。

◇今日の講演を聞き、自分の大学入試への考え方の甘さを痛感しました。大学への意識も普段の授業への意識も全く足りていないなと感じました。予備校生の実際にあった話を聞き、勉強でのスランプとか伸び悩みとかの話がでてきたけれど、自分は勉強でそんなことを考えたことがなく、もっと打ち込んで取り組む必要を感じた。自分のできていないことを聞いているようで辛い1時間30分であったが、今この時期に聞けてよかったです。